徒然草
 

■第百八十二段

四条しでう大納言隆親卿たかちかのきやう乾鮭からざけと言ふものを供御ぐごに参らせられたりけるを、「かくあやしき物、参るやうあらじ」と人の申しけるを聞きて、大納言、「鮭といふうお、参らぬことにてあらんにこそあれ、さけ白乾しらぼし、何条ことなでふごとかあらん。鮎あゆの白乾しは参らぬかは」と申されけり。










松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。

変更箇所
  ルビ付きHTMLファイルに変換
  ルビをカタカナからひらがなに変更
  行間処理(行間180%)
  段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月