柏木(定家自筆本)
登場人物
第一章 柏木の物語 女三の宮、薫を出産
- 柏木、病気のまま新年となる--衛門督の君、かくのみ悩みわたりたまふこと
- 柏木、女三の宮へ手紙---「などかく、ほどもなくしなしつる身ならむ」と
- 柏木、侍従を招いて語る---大臣、かしこき行なひ人、葛城山より請じ出でたる
- 女三の宮の返歌を見る---宮もものをのみ恥づかしうつつましと思したるさまを語る
- 女三の宮、男子を出産---宮は、この暮れつ方より悩ましうしたまひけるを
- 女三の宮、出家を決意---宮は、さばかりひはづなる御さまにて、いとむくつけう
第二章 女三の宮の物語 女三の宮の出家
- 朱雀院、夜闇に六条院へ参上---山の帝は、めづらしき御こと平かなりと聞こし召して
- 朱雀院、女三の宮の希望を入れる---「かたはらいたき御座なれども」とて、御帳の前に
- 源氏、女三の宮の出家に狼狽---御心の内、限りなううしろやすく譲りおきし御ことを
- 朱雀院、夜明け方に山へ帰る---帰り入らむに、道も昼ははしたなかるべしと
第三章 柏木の物語 夕霧の見舞いと死去
- 柏木、権大納言となる---かの衛門督は、かかる御事を聞きたまふに
- 夕霧、柏木を見舞う---大将の君、常にいと深う思ひ嘆き、訪らひきこえたまふ
- 柏木、夕霧に遺言---「久しう患ひたまへるほどよりは、ことにいたうも
- 柏木、泡の消えるように死去---女御をばさらにも聞こえず、この大将の御方なども
第四章 光る源氏の物語 若君の五十日の祝い
- 三月、若君の五十日の祝い---弥生になれば、空のけしきもものうららかにて
- 源氏と女三の宮の夫婦の会話---宮も起きゐたまひて、御髪の末の所狭う広ごりたるを
- 源氏、老後の感懐---御乳母たちは、やむごとなく、めやすき限りあまたさぶらふ
- 源氏、女三の宮に嫌味を言う---「このことの心知れる人、女房の中にもあらむかし
- 夕霧、事の真相に関心---大将の君は、かの心に余りて、ほのめかし出でたりしを
第五章 夕霧の物語 柏木哀惜
- 夕霧、一条宮邸を訪問---一条の宮には、まして、おぼつかなうて別れ
- 母御息所の嘆き---御息所も鼻声になりたまひて、「あはれなることは
- 夕霧、御息所と和歌を詠み交わす---大将も、とみにえためらひたまはず
- 夕霧、太政大臣邸を訪問---致仕の大殿に、やがて参りたまへれば、君たち
- 四月、夕霧の一条宮邸を訪問---かの一条の宮にも、常に訪らひきこえたまふ
- 夕霧、御息所と対話---御息所ゐざり出でたまふけはひすれば、やをらゐ直り
【出典】
【校訂】
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